グリチルリチン酸2Kの成分特徴

グリチルリチン酸2Kの成分特徴

グリチルリチン酸2Kは、漢方薬ではポピュラーなマメ科の甘草(カンゾウ)の根に含まれる成分です。甘味成分として砂糖の50倍ほどの甘味を持つと言われています。

グリチルリチン酸2Kは、副腎皮質ステロイドホルモンと類似した構造を持ち、抗炎症作用や抗アレルギー作用、解毒作用などがあると認められています。

これらの作用があり、医薬部外品原料規格に掲載された成分であることから抗アレルギー薬や風邪薬のほか、慢性肝炎、ウィルス性肝炎、肝機能障害の予防や治療薬にも処方されています。

抗炎症作用や抗アレルギー作用、解毒作用などにより、頭皮の菌の繁殖を防ぐとともにフケやかゆみを改善する作用があるとされているため、頭皮の炎症やフケ、かゆみ、ニキビなどを防ぐ目的で、主に医薬部外品扱いのシャンプーや育毛剤に配合されています。

また、グリチルリチンのアグリコンであるグリチルレチン酸は、脱毛に関わる男性ホルモンを活性化させる5αリダクターゼに対して阻害効果をもつと言われています。

シャンプーや育毛剤の成分表には、

  • グリチルリチン酸ジカリウム
  • グリチルリチン酸ニカリウム
  • グリチルリチン酸2K

などとも表記されています。

グリチルリチン酸2Kの安全性・副作用

グリチルリチン酸2Kは、シャンプーや育毛剤などに配合されている分には皮膚刺激性や毒性はほとんどなくアレルギーの報告もないので安全性が高く副作用の心配はないとされています。

しかし、大量に長期的に使用すると人工的な副腎皮質ホルモンであるステロイドと同じような副作用、つまり、皮膚細胞の増殖が抑制されて皮膚が薄くなってくるという副作用があると言われています。

また、塗り薬など外用では、皮膚が薄くなったり赤くなったり、また、免疫力が抑えられたりします。飲み薬など経口摂取する場合は、偽性アルドステロン症や高血圧、副腎不全という副作用も確認されているようです。