細くて短い抜け毛はAGAやFAGAのサインかもしれません。
AGAやFAGAを発症するとヘアサイクルが乱れ、髪の毛が長く太く成長する前に抜け落ちてしまいます。細くて短い抜け毛が増えてくると薄毛が進行している可能性がありますので要注意です。
抜け毛の本数
成人した日本人の髪の毛の本数は、個人差があり、少ない人で6~7万本、多い人で13~15万本ほどと言われており、一般的にはおよそ10万本と言われています。
この髪の毛は、1本1本が永久に生え続ける訳ではなく、それぞれの髪が生えては抜けるという活動を何度も繰り返しています。
そして、この生えてから抜けるまでの一連の流れをヘアサイクルと呼んでいます。
ヘアサイクルには「成長期」「退行期」「休止期」という3つのフェーズがありますが、その大半は「成長期」の期間が占めます。髪の毛がどの段階にあるかは髪の毛それぞれで異なっています。
正常なヘアサイクルであれば、生えはじめてから抜けるまで、男性の場合は2年から5年、女性の場合は3年から6年ほどかかりますが、その間の9割以上が髪の毛が成長し続ける「成長期」が占めています。
一般的には、成長期が長ければ長いほど太くて丈夫な髪の毛が育ちます。成長期の期間を長くすることで太くて長い髪の毛を育てることができます。
抜け毛の本数は個人差がありますが、正常なヘアサイクルによる自然脱毛の量は一般成人の場合、1日に50本から100本くらいと言われています。
一般的にはシャンプー時やブラッシング時、ドライヤー時にその大半が抜け落ちますが、普通の生活の中で自然に抜け落ちる髪もあります。フローリングや畳、枕元に発見できる髪の毛がそれです。
とはいえ、シャンプー時の抜け毛が大半を占める(一説には70%ほど)と言われていますので、シャンプー時の抜け毛が40~70本ほどを超えるあたりから薄毛への危険信号ととらえることができるかと思います。
通常はそれと同等の量の髪の毛が生えてきていますので極端に髪の毛の本数が増減することはありません。
しかし、何等かの原因で異常脱毛を引き起こすと生えてくる髪の毛と抜け落ちる髪の毛のバランスが狂い、薄毛・ハゲへと進行していきます。
異常脱毛の原因
異常脱毛には様々な原因があります。
その代表的なものが、
- 男性の場合はAGA(男性型脱毛症)によるもの
- 女性の場合はホルモンバランスの乱れ(主に女性ホルモンの分泌量減少)によるもの
です。
AGAを発症すると、男性ホルモンであるテストステロンが毛乳頭に存在する5αリダクターゼという酵素と結びつき、DHTという悪玉男性ホルモンを生成します。
DHTは男性ホルモン受容体と結合することで脱毛因子を産出し、成長期にある髪の毛の毛母細胞を攻撃し、髪が抜け落ちるように指令を出します。
その結果、十分な成長期を経ることなく、髪の毛は抜け落ちてしまいます。
実は、このAGAは男性特有の脱毛症状ではありません。女性の場合も体内に男性ホルモンが存在し、加齢やストレスで女性ホルモンの割合が減少することで男性ホルモンが優位になり、AGAと同じメカニズムで異常脱毛を発症してしまうケースが増えています。
女性の場合は、男性のAGAに対してFAGA(女性男性型脱毛症)と呼んでいます。びまん性脱毛症に分類される場合もあります。
女性の場合は、さらに加齢や更年期や出産、ストレスなどでホルモンバランスを崩して異常脱毛を引き起こす場合があります。
細くて短い抜け毛は要注意
十分な成長期を経た髪の毛は、太くて長い状態にありますので抜け毛も太くて長く毛根もしっかり太った状態で抜け落ちます。
しかし、AGAやホルモンバランスの乱れなどによる異常脱毛を発症すると、十分な成長期の期間を経ないままか弱い状態で抜け落ちてしまいますので、その髪の毛は短くて細い状態で抜け落ちることになります。
この状態での抜け毛は、抜け毛の根本が尖っていたり細かったり、また細いヒゲのようなものが確認できたりします。
従って、細くて短い抜け毛が目立ってきたら十分な成長期を経ないまま、AGAなど何等かの理由で途中で抜け落ちた異常脱毛であるということが言えます。
10万本ほどある髪ですので中には途中で抜け落ちる異常脱毛もありますが、その割合が多くなってくるとAGAやFAGAなどのサインであり、要注意です。
細くて短い抜け毛は早めの対策を
細くて短い抜け毛が目立ってきたらそれは異常脱毛のサインということがおわかり頂けたと思います。
特にAGA(FAGA)は、進行型と言われ、対応を後伸ばしにするほど回復が困難になりますので早目の対策が有効と言われています。
細胞分裂は永久に繰り返される訳ではありません。毛母細胞の分裂が終了し、1回のヘアサイクルが終了すると、バルジ領域という箇所から幹細胞が毛母細胞に分化し、次のヘアサイクルが開始されますが、それも永久に続く訳ではありません。
対応が遅くなるほど毛乳頭や毛母細胞など髪の毛を生産する細胞は劣化しますし、幹細胞からの分化活動もやがては休止するため、手遅れになる可能性も出てきます。
要するにあとあとになって老化してしまった細胞に手を加えるよりイキイキとした若い細胞の状態から手を加えた方がその先長い時間に渡って、育毛・発毛活動が期待できるという訳です。
そのためには、まずは、抜け毛の原因を突き止めることが先決です。そして、自分の抜け毛の原因がある程度特定できたら、その原因に適した対策を講じます。
男性のAGAも女性のFAGAも、研究によると生活習慣や食習慣の乱れによって発症・進行が促進されることがわかっていますので、日常の生活習慣・食習慣の改善も必要です。
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