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薄毛・抜け毛の原因物質と言われる5αリダクターゼ

ここでは、AGA(男性型脱毛症)による薄毛・抜け毛の原因と言われるDHT(ジヒドロテストステロン)のもととなる5αリダクターゼの働きや、5αリダクターゼの働きを抑制する成分、またその成分を配合する育毛シャンプーなどを解説します。

目次
1.5αリダクターゼの働き
2.5αリダクターゼの活性度はAGAリスクを左右する
3.5αリダクターゼの活性を抑制するシャンプー

5αリダクターゼの働き

5αリダクターゼは、人体に存在する酵素の一種です。

本来、男性ホルモンであるテストステロンの働きを補助する働きがありますが、一方で、男性型脱毛症(AGA)の原因物質であることがわかってます。


5αリダクターゼとは?

5αリダクターゼの働き

5αリダクターゼには、男性ホルモンであるテストステロンを、より強力な男性ホルモンDHT(ジヒドロテストステロン)に変換する働きがあります。

5αリダクターゼの働き

DHTと言えば、AGAの元凶と言われる非常に強力な男性ホルモンで、後に脱毛因子を産出する原因となる物質です。AGAによる抜け毛・薄毛の原因物質であることから悪玉男性ホルモンとも呼ばれています。

5αリダクターゼは毛細血管を通して運ばれてきたテストステロンをDHTに変換する働きがありますので、この活性度(変換する力)が強ければ強いほど、AGAを発症するリスクが高くなると考えられています。

AGAとは、Andro genetic Alopeciaの略で「男性型脱毛症」と言う男性特有の脱毛症です。AGAは男性の薄毛の原因の90割以上を占めると言われています。
参考:AGA(男性型脱毛症)のメカニズム

薄毛に関与するのはU型の5αリダクターゼ

5αリダクターゼの種類には、T型とU型があり、頭皮においては、
T型5αリダクターゼは、頭部全体の皮脂腺に多く存在し、
U型5αリダクターゼは、前頭部の生え際部分や頭頂部などの毛乳頭に多く存在する
ことがわかっています。

皮脂腺と毛乳頭

そして、薄毛に影響を及ぼすのは、主に前頭部の生え際部分や頭頂部などの毛乳頭細胞に多く存在するU型の5αリダクターゼと考えられています。

後頭部や側頭部があまり薄毛にならず、前頭部の生え際部分や頭頂部を中心に抜け毛・薄毛が進行するのはこのU型の5αリダクターゼが前頭部の生え際部分や頭頂部などに存在し、後頭部や側頭部には殆ど存在しないためです。

前頭部の生え際M字部分や頭頂部のつむじ周りの部分では、血液を通して運ばれてきた男性ホルモンであるテストステロンとこのU型の5αリダクターゼが結びつき、AGAによる抜け毛・薄毛の元凶であるDHT(ジヒドロテストステロン)を生成。その結果、毛乳頭から毛母細胞に脱毛指令が発信され、髪の毛は抜け落ちてしまいます。

従って、前頭部生え際のM字部分の髪の毛が薄くなってきたと感じたらまずはAGAを疑ってみる必要があり早めに薄毛対策を施すことが重要です。

参考:生え際の薄毛対策・育毛対策

ちなみに、AGA治療の一つである自毛植毛は、AGAの影響を受けない後頭部や側頭部の髪の毛を毛包ごと前頭部などの薄毛部分に移植することで行われます。

後頭部や側頭部の髪の毛(毛包)には、U型の5αリダクターゼは殆ど存在しませんので、移植後もAGAの影響で薄毛になるということはありません。生涯、後頭部の髪の毛のように抜けては生えるを繰り返します。

5αリダクターゼの活性度はAGAリスクを左右する

このように、5αリダクターゼ(主にU型)の活性度は、AGAによる薄毛・抜け毛に密接に関係しています。

つまり、U型5αリダクターゼの活性度が高ければ高いほどテストステロンがDHTに変換される割合が高くなり、その分、AGAの原因となるDHTの産出量は多くなるという訳です。

実は、毛乳頭から毛母細胞に脱毛指令が出されるにはもう一つの工程「DHTとアンドロゲンレセプターの結合」があります。

5αリダクターゼの活性によって産出されたDHTが毛乳頭細胞に存在するアンドロゲンレセプターと結合することで毛母細胞に脱毛指令が放出されます。

つまり、
U型5αリダクターゼの活性度が高い
アンドロゲンレセプターの感受性が高い
という2つの条件が重なってはじめて脱毛指令が出されるという訳です。

5αリダクターゼの活性度やアンドロゲンレセプターの感受性には個人差がありますが、その活性度や感受性は遺伝も関係していると考えられています。

5αリダクターゼの遺伝は優性遺伝と言われていますので、両親のどちらかが5αリダクターゼの活性が高い(5αリダクターゼの活性がある)体質であれば、その体質を遺伝により引き継ぐ可能性が高くなります。

そして、アンドロゲンレセプターの感受性は、隔世遺伝になると考えられていますので、母方に薄毛の人がいると遺伝しやすいと考えられています。
 
AGAによる薄毛(ハゲ)は、遺伝と大きく関係していると言われています。
参考:薄毛と遺伝との関係

5αリダクターゼの活性を抑制するシャンプー

5αリダクターゼの活性を抑制して抜け毛・薄毛改善

このようなことからもわかるように、男性のAGAによる薄毛の場合、5αリダクターゼの働きを抑制することで、悪玉男性ホルモンと言われるDHTの生成を抑制し、AGAによる薄毛・抜け毛の予防・改善を期待することができます

5αリダクターゼを阻害する有名な医薬品にフィナステリドがあります。

日本国内ではプロペシアという名前で知られており、AGAクリニックなどで処方してもらえますが、フィナステリドにはU型の5αリダクターゼの働きを抑制する働きがあります。

最近ではフィナステリドの重篤な副作用が気になるとして、副作用がなく同じような効果を持つ成分が模索されています。
 
フィナステリドは、米国の医薬品メーカーであるメルク社が開発した抗アンドロゲン剤(男性ホルモンの働きを抑制する治療薬)です。
参考:フィナステリドの効果と副作用

5αリダクターゼの活性を抑制するシャンプー

近年では、5αリダクターゼの働きを抑制する成分が数多く発見されており、育毛シャンプーや育毛剤、育毛サプリメントといった育毛商品の多くに配合されるようになってきました。

AGA(男性型脱毛症)の原因物質として男性用の育毛商品に配合されているのが目立ちますが、女性の場合も関係なくはありません。

女性にも男性ほどではありませんが、体内には男性ホルモンが存在し、加齢や更年期、出産やストレスなどにより女性ホルモンが減少すると男性ホルモンの存在が優位になって男性のAGAと同じような症状が起こると考えられています。

この女性版のAGAを男性のAGAと区別してFAGAと呼んでいますが、近年のストレス社会において女性の社会進出も進み、FAGAも増加傾向にあると言われています。

これに伴い、女性の育毛シャンプーや育毛剤などにも5αリダクターゼの働きを抑制する成分が配合されるようになってきました。

5αリダクターゼの阻害が期待できる代表的な成分には、
亜鉛
ノコギリヤシ(ソウパルメット)
イソフラボン
オウゴンエキス
アロエエキス
ダイズ種子エキス
チョウジエキス
ヒオウギエキス
リモネン
キャピキシル
などがあります。

亜鉛は生ガキやレバー、牛肉などに、イソフラボンは、納豆や豆腐、豆乳などの大豆製品に含まれていますので食事から摂取することもできますが、育毛サプリメントなどで手っ取り早く摂取するのもおすすめです。

また、これらの成分は、育毛サプリメントだけでなく、男性用・女性用の育毛シャンプーや育毛剤などにも配合されています。

特に代表的なものは、
・ノコギリヤシを配合するLUXEシャンプー
・キャピキシルを配合するSORAスカルプシャンプーkurokamiスカルプ
などです。

男性用の育毛シャンプーには、殆どのシャンプーにこれらのいずれかの成分が配合されています。男性の抜け毛・薄毛の原因の90%以上がAGAということなのでその原因である5αリダクターゼの抑制成分の配合は納得できます。
 

AGAによる薄毛・抜け毛の原因と言われるDHTの働きや、DHTの働きを抑制する成分、またその成分を配合する育毛シャンプーなどを解説しています。
参考:DHTの働きとDHTの働きを抑制する成分・シャンプー

ウーロン茶も5αリダクターゼを阻害

また、比較的新しい情報として、株式会社毛髪クリニックリーブ21によれば、ウーロン茶に5αリダクターゼ(T型・U型両方)を阻害し、育毛を促進する作用が確認されたという情報もあります。

5αリダクターゼ阻害試験では、ウーロン茶エキスにエストラジオールやフィナステリドと同等の作用が確認されたとありますのでウーロン茶を飲む習慣のある人は抜け毛・薄毛リスクが少ないのかもしれません。

同社によれば、今後は、ウーロン茶エキスと男性ホルモンの因果関係を特定していくほか、ウーロン茶エキスを配合した商品の開発を進めていくとしています。

参考:ウーロン茶で抜け毛を予防して育毛促進

近い将来、ウーロン茶入りの育毛シャンプーが販売されるかもしれません。
 


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