髪を太くする方法

髪を太くする方法

ここでは、髪の毛を太くして髪のボリュームアップ化を実現する方法を解説します。

髪の毛が細い原因

日本人の平均的な髪の太さは0.07mmから0.15mmといわれており、人種的には比較的太い部類に入ると言われています。

髪の毛の太さは、人種による違いのほか、性別や年齢でも変わってきますし、また個人差もあります。さらに同じ人でも頭の場所でも異なってきます。

また、髪の毛の太さは、遺伝によってある程度決まっており、体質として後天的に劇的に太くなるということは殆どないと考えられています。

参考:髪の太さと遺伝

また、髪の毛の太さと薄毛には直接的な関係はなく、細いからといって薄毛になる訳でもなく太いからといって薄毛にならないとも限りません。

髪の毛が細い原因には、

  • 生まれつき髪の毛が細い場合と
  • AGAや加齢、生活環境、食生活、ストレスなどにより髪が痩せ細ってきている場合

の2つのケースが考えられます。

生まれつき髪の毛が細いケース

生まれつき髪の毛が細い場合は、親からそういう体質を遺伝したことが主な要因として考えられます。

体質なので生活習慣や食習慣の改善、あるいは育毛剤を含むヘアケア商品などで自分の髪の毛自体を太くするということはあまり期待できないと考えた方が良いでしょう。

近年、毛包部分を包み込む組織に特定の細胞が存在し、これが毛母細胞のもととなる細胞であることが明らかになってきましたが、日本メナード化粧品株式会社の研究で、この組織に存在する特定の細胞が髪の毛の太さと関係があると解明されています。

加齢によって髪の毛が細くなる原因の一つで、遺伝にも関係しているのかもしれませんが、このあたりのメカニズムとアプローチの仕方が明らかになれば髪の毛を太くできるようになるかもしれません。

AGAが原因で髪が細くなるケース

もともと太かった髪の毛が痩せ細ってきている原因の一つには、AGA(男性型脱毛症)やFAGA(女性の男性型脱毛症)を発症しているケースが疑われます。

AGAとは男性型脱毛症のことで、男性の薄毛の90%以上を占める脱毛症です。

男性ホルモンの一種であるテストステロンが5αリダクターゼという酵素の働きでDHT(ジヒドロテストステロン)というより強力な男性ホルモンに変換され、毛乳頭から毛母細胞に脱毛指令が放出される現象です。

AGAによる細毛

AGA(FAGA)を発症すると、本来であればまだまだ太く長く成長しなければならない時期に、毛乳頭から毛母細胞に脱毛指令(脱毛因子)が放たれるようになり、太く長く育つことができなくなりミニチュア化してしまいます。

進行が進めば頭頂部や前頭部の生え際周りの髪の毛が細くて弱々しいものばかりとなり薄毛・ハゲが目立つようになってきます。

AGAの場合は、後頭部や側頭部などAGAの影響を受けない箇所の髪の毛は太くて健康的なままで、頭頂部や前頭部生え際部分の髪の毛が極端に細くなるのが特徴です。

加齢や生活習慣、ストレスなどが原因で髪が細くなるケース

AGAを発症しなくても加齢(老化)により髪は段々と細くなっていきます。髪の毛を製造する毛乳頭細胞も毛母細胞も若い頃のようにいつまでも元気ではありません。

老化により、その活動能力・製造能力は徐々に落ちていきます。

また、偏った食事で栄養が偏ったり、運動不足や睡眠不足、過度なストレスなどで代謝が落ちたり、自律神経を乱したりして、毛根へ供給する栄養が不足してしまう場合もあります。

その結果、髪の毛は細くなり、白髪になるリスクも高くなります。

ダイエットなどで食事制限をしている女性などは特に要注意です。

さらに日頃使用しているシャンプーやヘアスプレー、ヘアワックスなどにも注意が必要です。

粗悪なシャンプーの継続使用は髪を痩せ細らせる原因にもなりますし、ヘアスプレーなどの整髪料は、キューティクルに吸着してキューティクルを剥がし、髪痩せの原因になるリスクが高いと言われています。

細い髪は太くなるか

細い髪の毛は太くすることはできるのでしょうか。

生まれつき髪の毛が細い人は遺伝性が高く体質の一種になりますので、その後、劇的に太くするのは困難ですが、多少は太くすることが可能と考えられています。

また加齢(老化)により髪の毛が細くなっている場合も、細胞を活性化することで多少は太い髪を取り戻すことが可能と考えられています。

生まれつき髪の毛が細いと思い込んでいる方も若い頃より細くなっている方も多いと思いますので諦めずにトライすることをおすすめします。

AGA(男性型脱毛症)やFAGA(女性の男性型脱毛症)の発症や生活習慣・食習慣などで後天的に髪が痩せ細ってきている人は、その原因を取り除くことで、ある程度の太さまで戻すことが可能です。

いずれにしても、今生えている髪の毛は製造が終了している髪の毛ですのでその髪の毛自体を太くすることはできません。

既に生えている髪は、ボリュームアップを実現するヘアケア商品などの成分で一時的に太くするしかありません。

髪の毛を太くする方法

髪が細くなっている原因を取り除く

髪の毛を太くしたい場合は、髪の毛が細くなっている原因を見極め、その原因を取り除くことが先決です。

運動不足や睡眠不足、過度なストレスや栄養不足により髪の毛が細くなっている場合は、生活習慣や食習慣を見直します。

AGA(FAGA)を発症している場合は、生活習慣や食習慣だけの改善だけで食い止めることは困難なので、育毛剤や育毛サプリメントなどの力を借りてAGA対策を行い、正常なヘアサイクルを取り戻します。

先天的に細い髪だからと諦めている場合でも、思春期の髪の太さを考えたらもう少し太くする余地はあるかもしれません。

髪を太くする成分を体内に取り入れる

髪の毛が細い原因が何であるにせよ、髪の毛の太さや強さに好影響を及ぼすとされる成分を積極的に体内に摂りいれることは有効です。

特におすすめなのが、

  • 亜鉛
  • コラーゲン
  • イソフラボン(エクオール)

といった成分です。

亜鉛は、食事で摂ったタンパク質を髪の毛や筋肉、臓器などに変えてくれる大切な栄養素です。摂取したタンパク質を髪の毛の成分であるケラチンタンパク質に再構成する働きがあります。

コラーゲンは、アメリカの研究機関で行われた実験で、毎日14gのコラーゲンを2ヶ月間に渡って摂取し続けたところ、摂取前に比べて毛髪がおよそ10%も太くなったという研究結果が報告されています。

イソフラボン(エクオール)は、女性ホルモンのエストロゲンと似た働きをし、太くて丈夫で艶のある髪を育成する働きがあると言われているほか、AGAによる薄毛の原因である5αリダクターゼという酵素を阻害する働きがあると言われています。

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また育毛剤を活用することも有効です。AGAの進行を抑制する意味でも、髪の毛を成長させるための栄養を与えるという意味でも有効です。

生活習慣・食習慣を改善する

禁煙

喫煙している方は禁煙を強くおすすめします。

喫煙は、様々な健康被害のリスクがあるほか、血行を滞らせて髪に必要な栄養分が頭皮に行き届かないばかりでなく髪の生成に必要なビタミン類も消費します。

さらにAGAの元凶と言われるDHT(ジヒドロテストステロン)を増加させるという研究結果もあります。

適度な運動

適度な有酸素運動は、新陳代謝を上げて血行を良くするほか、毛乳頭や毛母細胞に栄養を運ぶ毛細血管を増やしたり拡張させる働きがあり、健康な髪の育成には効果的と考えられています。

また、有酸素運動には、発汗によるDHTの体外への排出やストレスの発散、質の高い睡眠など副産物がありますので積極的に行うことをおすすめします。

健康維持のためにも有効で様々な病気のリスクを低下させます。

筋トレ

筋トレについては、男性ホルモンが分泌されて、AGAを加速させるといった見解がありますが、これは正しくないと考えるのが専門家の意見です。

男性ホルモンが分泌されなければ、逆にAGAの元凶であるDHTの製造が活発になるという見解もありますし、筋トレには成長ホルモンを分泌させる作用もありますので、適度に筋トレすることは育毛にはプラスに働くという考えが新しい考えです。

睡眠

睡眠は髪の育成に重要な働きをします。髪の育成に重要な働きをする成長ホルモンは、入眠後2時間程度で訪れるノンレム睡眠時に最も多く分泌されます。

短眠も良くないと言われています。質の良い睡眠を適度な時間(7時間前後)とることで髪の毛を太く元気に育てることができます。

頭皮のマッサージをする

頭皮のマッサージは血流を良くし、髪を太くするのに有効と言われています。

大手メーカーの実験によれば、6カ月間の頭皮マッサージで毛髪の密度が約6%増加し、髪の毛のハリとコシの弾力係数が上昇したという報告もあるようですので髪の毛を太くしたい場合は効果が期待できます。

シャンプータイムに頭皮マッサージを習慣化するのもおすすめです。

ドライヤーを活用する

髪はドライヤーの仕方を工夫することでも太い状態に保つことができます。

シャンプー後のドライヤーがある程度乾いてきたら冷風に切り替え、冷風で仕上げます。冷風で仕上げることでキューティクルが冷やされて引き締まり、潤いを閉じ込めたまま髪の毛のタンパク質を固めて髪の毛を固定させることができます。

髪の毛は冷えるときに形状が決まる傾向がありますので、結果、髪が太くなり、ハリ、艶を与え整えることができます。

シャンプーやトリートメントを活用する

日頃使用しているシャンプーやトリートメントの活用も効果的です。

シャンプーを見直す

刺激性の強い高級アルコール系の洗浄成分を配合したシャンプーはタンパク質を破壊する働きがありますので、できれば頭皮に優しく、皮脂を取りすぎないアミノ酸系シャンプーにすることをおすすめします。

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トリートメントを活用する

髪の太さやハリ・コシに関係しているのは、髪の毛の90%を占めるコルテックスという組織です。その内部の水分やたんぱく質の量が髪の太さに最も影響を与えます。

髪の断面図

濡れた髪のまま放置したり、ブラシを通したりすると、キューティクルが剥がれてコルテックスのタンパク質が流出してしまうリスクがあります。

お風呂から上がった後は速やかにドライヤーで髪を乾かすことも重要ですが、シャンプー後にタンパク質の補修に役立つポリペプチド配合のトリートメントを使うのもおすすめです。

整髪料は控えめに

また、ヘアスプレーやヘアワックスなどの整髪料は、髪のキューティクルに付着して整髪を保ちますが、シャンプーなどで整髪料を落す場合は、キューティクルもろとも剥がしてしまい髪が痩せ細る原因となりますので注意が必要です。

育毛や髪の毛の太さを考慮すればこの手の商品は使用しないにこしたことはありませんが、ファッションの一部として定着している現代ではそれも難しいと思います。

極力つけない、長時間つけない、ハードよりソフト、シャンプー時は優しく洗い落すなどを心がけるようにしましょう。

ボリュームアップシャンプーを活用する

また、これから生えてくる髪の毛を太く育てていきつつも、今ある髪の毛を即効的に太くするボリュームアップシャンプーの活用もおすすめです。

ドラッグストアやスーパーなどで販売されている高級アルコール系の洗浄成分を使用した安価なボリュームアップシャンプーは一時的なボリュームアップに傾注するあまり頭皮には良くない成分を配合している場合が少なくなくありません。

使うほどに本来の髪の太さまで損なっていくという悪循環に陥る可能性があります。

ラウリル硫酸Naやラウレス硫酸Na、ラウレス硫酸アンモニウムなどの高級アルコール系の洗浄成分は肌への刺激が強い上、脱脂力が強く必要な皮脂までも根こそぎ奪ってしまい頭皮の乾燥や痒み、湿疹、炎症の原因となる場合があります。

さらにこれらの成分はタンパク質変性作用(タンパク質を破壊する作用)もあります。

浸透・蓄積することで頭皮環境を悪化させ、抜け毛、薄毛のリスクも高めてしまうと考えられています。

これに対して質の高いボリュームアップシャンプーは、髪の毛に有用な成分やコーティング剤で一時的に髪の毛にボリュームアップ効果を与えるだけでなく、配合された育毛成分で徐々に頭皮環境を整える作用があります。

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