自毛植毛、カウンセリングから髪が生えてくるまでの流れ

自毛植毛の流れ

ここでは、実際に自毛植毛を行う場合のカウンセリングから自毛植毛手術、そして髪の毛が生えてくるまでの一般的な流れを解説しています。

カウンセリング

自毛植毛とは、自分の髪の毛を移植する手術で、自分自身の後頭部や側頭部などに生えているAGAなどの影響を受けない元気な髪の毛の一部を前頭部生え際や頭頂部など増毛したい箇所に移植する植毛法です。

殆どのクリニックが手術を行う前にカウンセリングを行います。

自毛植毛には、
・切らない植毛と言われるFUE法と
・切る植毛と言われるFUT法
がありますが、殆どのクリニックはどちらか一方の手術を得意とし、得意な方を中心に手術を行います。FUE法・FUT法どちらにも対応しているクリニックはごく一部です。

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従って、どちらの手術にも対応しているクリニックでどちらの術式を選択すべきかのカウンセリングからはじめるか、又は、予めネットの口コミなどで調べてFUEかFUTによる手術かを決めてそれぞれが得意なクリニックでカウンセリングを行うことになります。

FUE法・FUT法のどちらかしか行っていないクリニックにアドバイスを求めると、自分の得意とする方へ誘導する可能性があり、どちらを選択すべきか公平なアドバイスは受けられない可能性があるためです。

カウンセリングはインターネットまたは電話などで申込んで予約をします。

遠方に住んでなかなか簡単に出向くことができない場合は、事前に画像診断や電話による簡単なカウンセリングを行ってくれるクリニックもあります。

この場合でも手術をする前までには、顔を合わせてのカウンセリングがしっかりとなされます。

カウンセリングは最も重要な工程と言われています。

カウンセリングでは、薄毛が進行している原因を調べ、希望する移植後のデザインや移植する髪の毛の本数、予算や費用などなどを専門家と入念に打ち合わせをします。

気になる点や不安・不明な点があれば納得いくまで相談します。お互いが納得いけば、施術の日程を決めます。

主なカウンセリング内容
・薄毛が進行している原因の診断
・希望する移植後のデザイン
・移植する髪の毛の本数
・手術費用
・手術後の副作用やヘアケア、生活アドバイス
(手術の意思が固まれば)
・手術の日程

カウンセリングは一般的に無料ですし、手術を強制することもありません。

血液検査

血液検査

手術を行う前は感染症などの疑いがないか確認するために血液検査が求められます。

手術前にクリニックで行ってくれるところもありますが、遠方に住んでいて簡単にクリニックに足を運べない場合は、自分で病院を探して血液検査を受ける必要があります。

検査項目としては、感染症に関わる項目としてB型肝炎、C型肝炎、HIV検査などが求められます。地域の病院で検査を受ける場合は、「植毛をするので」というのに抵抗があれば「健康診断のため」でいいと思います。

遠方の方に配慮したカウンセリングを実施するクリニックも

クリニックによっては遠方の方に配慮してカウンセリングと手術を1日で済ませてくれるところもあります。従って、この場合は、それまでにメール(画像)や電話による診断や血液検査等を済ませておく必要があります。

植毛手術

自毛植毛による手術

手術当日はバリカンなどで後頭部を刈り上げ、デザインの最終確認を行います。

移植する株数を確定させると費用の清算を行い、手術の準備に入ります。

※費用清算のタイミングはクリニックによってマチマチです。

手術の準備

着替えが終わると、点滴などで麻酔を行います。クリニックによっては、精神安定剤、睡眠導入剤などを併用するところもあります。

麻酔が効いてきたら頭部に局部麻酔を行い、手術を開始します。

ドナーの採取

局部麻酔を行った後は、
・FUE法による場合は、1株(1毛根)ごと髪の毛をくり抜いていき、
・FUT法による場合は、ドナーの採取に必要なサイズの頭皮を切り取ります。

FUE法の場合は、ARTASというAIロボットを使って髪を採取するクリニックもあります。

FUE法は1ドナーごとに毛根を傷つけないよう慎重に採取しなければならないため何時間もの緻密な作業が要求されます。

この点、高い精度を保ったまま疲れを知らない作業ができるロボットの活用はアドバンテージがあるということもできます。

株分け

採取されたドナーは、移植に適する単位に分けられます(株分け)。

通常、ドナーは1つの毛穴から1本から3本、髪の毛が生えています。移植先のバランスを図るためにも株分けの工程が設けられています。

採取される単位:グラフト(株)

ドナーの植え付け

採取して株分けされたグラフトは、スリット法やホール法、またはクリニック独自の技術で予めデザインされた移植部分へ植え付けされます。

手術時間はロボットを使用した場合や医師や看護師の熟練度などで変わってきますが、2,000株(およそ4,000本)ほどであれば当日中に終わり、日帰りができます。

逆に手術時間が長くなるような大量本数の移植の場合は、日を改めて手術が行われる場合があります。この場合の間隔は8ヶ月以上必要と言われています。

尚、クリニックによっては、バリカンを嫌う人のために刈らない植毛を行っているところもあります。会社員や女性の方などが短い休みなどを利用して植毛を行った場合など、バレないですむように配慮したものですが、高度な技術で細かい作業が要求されるため、手術費用は一般的に高額になります。

植毛手術後

手術が終了すると傷跡に包帯が巻かれます。麻酔の効果が和らいだ後にニット帽などをかぶって帰宅します。

翌日は、包帯を外してシャンプーを行ってくれるところもあります。

オプション(有料)になりますが、会社勤めをしている人などのために後頭部の刈り上げ部分が目立たないようヘアシートを準備できるところもあります。

髪を植えた部分は移植ボリュームの程度にもよりますが、M字部分など比較的狭い範囲であれば他の髪の毛で隠すことができ殆ど目立たないのが一般的です。

植毛後は移植した髪が定着するよう慎重な生活を行う必要があります。激しい運動や飲酒、入浴(シャンプー)、育毛剤の使用など日常生活においてしばらく注意しなければならない点がありますので医師の指示に従うようにします。

植毛後の痛み・痒み

植毛後の痛みは、主に髪の毛をくり抜いた後頭部で発生します。植毛した箇所が傷むことは殆ど無いようです。FUEとFUTで痛み具合は異なりますが、痛みが少ないと言われるFUEでも数日間は痛んだり沁みたりします。

痛みが治まると同時に痒みが襲ってくる人もいます。移植した株数や個人差はありますが、数日から長い人で2~3ヶ月痒みが続く人がいます。

植毛後の経過

植え付けられたドナーは時間とともに頭皮に馴染み、血液と繋がって他の髪の毛同様、成長し、抜けてはまた生えるを繰り返すようになりますが、植毛した髪の毛の殆どが1ヶ月から2ヶ月で一旦抜け落ちます(一時的脱落)。

また、植毛を行った近辺の髪も一時的に抜ける場合があります。この事象をショックロスと言います。

ショックロスは麻酔や植毛後の血流の変化がやヘアサイクルのリセットなどが原因で起こるものとの見解があり、約20%の人に起こると言われています。

この頃(植毛後およそ2か月後)になると、植毛する前より薄毛の状態は悪化し、不安になりますが、いずれの髪の毛もその後数ヶ月で生えてきます。

ミノキシジルフィナステリドの服用は、ショックロスの確率を低下させたり、髪の毛の休止期を短縮させ、早く髪の毛を生やすことができると言われています。

そして、手術後およそ6ヶ月~1年ほどで抜けた髪と植えた髪が生え揃います。

AGAの影響を受けない毛根が植え付けられていますので、再度薄毛になるといったことも殆どなく、一生生え続ける場合が殆どです。また、他の髪の毛と同じように経年により白髪にもなっていきますから、違和感もありません。

勿論、パーマやカラーリングなどのヘアスタイルも自由に楽しむことができます。

但し、植毛をしていない既存の髪の毛はその後もAGAが進行していくことがあります。

このため、植毛後もミノキシジルやフィナステリドの併用を勧められる場合がありますし、進行が進めば2度目の植毛を行う人もいます。

髪の毛を採取した後頭部などは、よほど狭い面積から大量の髪の毛を採取しない限り、周りの髪の毛が生えることで目立たなくなります。

稀に、後頭部の髪の毛がスカスカになり、不満を訴える人がいるようですが、この場合は医師の技量不足、説明不足が原因と言えるかもしれません。

事前のカウンセリングでよく確認しておくことをおすすめします。

後は定期的な経過診断(通常は無料)がなされます。遠方の方は画像診断、またはついでの際に立ち寄ることで診断を受けることができる場合が殆どです。

植毛は、面倒で費用がかかるメンテナンス(ランニングコスト)も必要ありません。

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