自毛植毛、術前・術後のQ&A

自毛植毛、術前・術後のQ&A

植毛を行うにあたって、手術前から手術後までの不安なことや気になることなどをQ&A集でまとめています。

植毛クリニックを選ぶポイントは何ですか?
植毛は、医師と看護師の技術によって結果が大きく異なってきます。実は髪の毛を頭皮に植える作業は医師だけでなく看護師も行っているところが殆どです。医師だけが上手くてもダメ、看護師だけが上手くてもダメ、どちらとも上手くなければ仕上がりの結果は期待できません。従って、テレビやネットでの広告で露出の多いクリニックよりも医師と看護師の技術が高いクリニックを選ぶのがポイントです。技術の高さを判断するには経験数・症例数が参考になるといわれていますが、これは個人での症例数です。クリニック全体での症例数に惑わされない様にしなければなりません。これらは、クリニックのHPにも記載されていたり、体験者のブログなどにも記載されていたりしますのでしっかりと事前調査が必要です。
カウンセリングは費用がかかるのでしょうか
殆どのクリニックでカウンセリングの費用は無料です。カウンセリングでは、毛髪の状態をチェックし、薄毛の原因、希望するデザイン、植毛する株数の見積もり、またそれにかかる費用などの説明がなされます。自分の予算や希望するデザインを専門家と一緒に決めていきます。1~2時間たっぷりと相談にのってくれますのでその他不明な点、不安な点などがあればしっかり相談しましょう。
血液検査って何故しなければならないのでしょうか。
植毛の手術を受けるにあたり行う血液検査は、感染症の確認と本人の身体のコンディションを確認するために行われます。感染症については、手術時に医師や看護師へ感染しないよう安全性確認のために、B型肝炎、C型肝炎、HIVなどの検査が求められます。身体のコンディションについては、血液検査の結果と問診票とともに手術の可否が判断されます。検査の結果次第では、手術ができないクリニックもあります。血液検査は手術前にクリニックで行ってくれる場合や自分でクリニックをみつけて検査しなければならい場合があります。自分でクリニックをみつけて検査する場合の検査費用は1万円~15,000円程度です。
手術する前に気を付けるべきことは
通常は、薬の服用をしている場合などはクリニックから指導がありますのでそれに従います。ミノキシジルやフィナステリドを服用している場合も特に減らしたり止めたりする指導を行うところは殆どないようですが血液をサラサラにする薬を服用している場合は手術に影響することがありますので一時的な服用中止など何らかの指示があるかもしれません。いずれにしても気になることがあればクリニックに相談・確認して下さい。
手術日当日に気を付けることはありますか
手術は長時間に渡って行われます。特に2,000株くらいからの手術となると1日がかりです。昼食が取れないところもありますので朝食をしっかり摂っておくことをおすすめします。また麻酔や安定剤、睡眠導入剤などが使用されますので、自分で車を運転していくといったことは厳禁です。事故を起こしかねません。地方からきた人はできるだけクリニックの近くのホテルに宿泊することをおすすめします。 手術後帰る途中でふらついたり、嘔吐したり、記憶が飛んだり、電車を乗り間違えたりする人も少なくないようですので、術後は病院の中で十分休養して帰ることをお勧めします。
手術中や手術後は痛みがあるのでしょうか
植毛の手術の仕方には大きく切る手術(FUT)、切らない手術(FUE)があります。FUTは、バリカンで後頭部を刈り上げた後、皮膚ごとメスで切り取ってドナーを採取し、上と下の皮膚を縫合する手術です。一方、FUEは、バリカンで後頭部を刈り上げた後、パンチと呼ばれるくり抜き器具を使用し、人の手で1つ1つのドナーを採取していく手術です。いずれの方法にしても手術を行う場合は局部麻酔が打たれますし、点滴や精神安定剤、睡眠導入剤、鎮痛剤などが使われる場合が殆どですので術中に強い痛みを感じることは殆どないと言われています。むしろ痛みが出るとしたら術後です。痛みは髪の毛を採取した後頭部だけで、不思議と移植した先の前頭部の部分はありません。麻酔が切れるとズキンとしたり、シャンプー時に沁みたりと一定の痛みがあります。そしてこれらの痛みはFUEの方が少ないと言われています。これらの痛みは植毛の本数や個人で差がありますが、およそ1週間 ~2週間ほどでなくなるのが殆どです。FUTの場合は少し長引く場合もあります。勿論、痛み止めも処方されます。尚、厄介なのは痛みではなく痒みだと言う人もいます。痒みは3週間から1ヶ月ほど続く場合があります。
手術をすると傷跡が残るのでしょうか
切る手術(FUT)の場合は、切った箇所の一直線上の傷跡が残ります。切らない手術(FUE)の場合も斑点のような白色に跡が残りますがバランスよく採取すれば殆ど目立たなくなる場合もあります。いずれにしても殆どの場合、髪の毛が生えてくればその跡は隠せますので坊主にでもしない限り殆ど目立たなくなります。但し、極端に多くの株数を移植してしまった場合は、残る髪の毛も少なくなり、スカスカの状態になる場合があります。これらのことは医師と相談して移植する株数を決めていったほうがいいでしょう。
参考:自毛植毛のFUEとFUTの違い
植毛をしたことがばれないようにすることはできるのでしょうか
会社員など、植毛をしたいけど周りのバレるのが嫌で植毛に踏み切れない人も多いのではないかと思います。通常の自毛植毛では、後頭部を一旦刈り上げて、ドナーを採取し、目的の薄毛の箇所に植え付けることで行われますが、最も目立つのが後頭部の刈り上げ部分です。植毛箇所の範囲によりますが、前頭部の生え際部分など移植した面積が狭い場合は、周りの髪の毛でうまく隠すことによってバレにくくすることが可能です。後頭部については、費用は少し高くなりますが、刈り上げないでドナーを採取するクリニックもあり、この場合は前頭部より目立ちません。また、刈り上げた後頭部につけるヘアシートも有料ですがあります。髪が伸びるまでヘアシートを使うことでバレずにすみます。移植する株数によって違ってきますのでカウンセリングで相談してみることをおすすめします。 尚、髪の毛がある程度伸びてしまえば、よほど違和感のある植毛をしない限りは植毛したことはバレません。
植毛した後の生活で気をつけるべきことは何かありますか
クリニックから説明がありますが、植毛後の1週間ほどは気をつけるべきことがあります。頭をぶつけない、擦らない、激しい運動はしない、などのほか、シャンプーの仕方も気をつけなければなりません。ゴシゴシと洗ったり、メントール等が含まれた刺激の強いシャンプーを使うことも避けた方が良いとされています。シャンプー剤は植毛した部分に直接つけず、泡立てて頭皮につけてぬるめのお湯で軽く洗い流すようにします。シャワーも植毛した部分に直接当てるのは避けた方が良いとされています。しばらくは頭皮に優しく刺激の少ないアミノ酸系のシャンプーを使うことをおすすめします。
植毛した髪の毛が抜けたらどうなるのでしょうか
男性の薄毛の殆ど90%以上がAGA(男性型脱毛症)と言われています。AGAは、毛乳頭細胞内で男性ホルモンと5αリダクターゼという酵素が結合しDHTというより強力な男性ホルモンが産出されて進行していきますが、後頭部や側頭部は5αリダクターゼという酵素が殆どありません。植毛は、AGAの影響を受けない後頭部や側頭部の髪の毛を毛包ごと薄毛の箇所に移植することで行われます。植えた髪の毛(植毛した髪)の殆どは1~2ヶ月ほどで一旦抜けてしまいます(一時的脱落)が、毛包ごと植えられますのでその後は普通の髪の毛のように抜けたら生えてくるを繰り返すようになり、その後もAGAの影響を受けることなく生え続けます。
ショックロスとは何でしょうか
植毛すると医師から必ず説明があると思われますが、植えた髪の毛(植毛した髪)の殆どは1~2ヶ月ほどで一旦抜落ちてしまいます(一時的脱落)。新しい場所に植えられてヘアサイクルがリセットされるためだと考えられています。また、2ヶ月くらいしたら植毛した周辺の髪の毛が一旦抜け落ちる場合もあります。これをショックロスと言っており、 およそ20%の人に発生すると言われています。麻酔が原因かとも言われていますが、はっきりした原因はわかってないようです。いずれにしても、一旦抜け落ち た髪の毛の殆どはその後、徐々に生えてきます。不安になる時期ですが、心配はいりません。尚、ショックロスを抑える手段としてミノキシジルフィナステリドの服用が効果的と考えられています。
自毛植毛をすると育毛剤等は止められるのでしょうか
移植した髪の毛はAGAの影響を受けることなく抜けては生えを繰り返しますのでAGAによる薄毛の進行はあまり心配しなくてもいいのですが、その他の部分は従来通りAGAは進行します。このため、殆どの場合、植毛後もミノキシジルやフィナステリドの使用が推奨されます。薬の副作用が心配な場合は、その量を少なくするなど調整するか、AGAの進行を覚悟で薬の服用を止め、進行したらまた2回目の植毛を行うといった対策を講じることもできます。尚、植毛後の数ヶ月は、ショックロスの 確率を低減させるため、また、髪の毛の成長を調整するためにミノキシジルとフィナステリドの服用を勧められます。これは植毛した髪の毛をいわば踏んばらせるためという論理ですので一定期間が経過すれば減らしたり、止めたりするこことができます。
自毛植毛のメリット・デメリットを教えて下さい
自毛植毛のメリットは、自分の髪の毛を移植しますのでアレルギーなど拒絶反応を起こすことがないこと、生着した髪の毛はAGAの影響を受けずに一生生えては抜けを繰り返すこと、また、確実な効果が期待できることなどがあります。一方、デメリットとしては手術費用が高いこと、植毛する本数に限りがあること、植毛した部分以外の薄毛は進行するためバランスが悪くなる可能性があること、などがあります。また、植毛した髪の毛は周りの髪が生える方向と同じようにキレイに生えてくる訳ではありません。ちょっとしたくせ毛になる場合もありますが、髪が長くなるにつれて自然と馴染んでくるようになるようです。再生医療の研究も進んでますが、しばらくはこれらのデメリットは甘受しなければならないと思われます。
参考:自毛植毛のメリット・デメリット
再生医療による植毛が2020年から開始されると聞きました
再生医療による植毛が2020年から実用化されるというニュースがありました。それを待ったほうがいいか、ということですが、実用化は遅れる傾向がある上にしばらくは費用も膨大になると考えられます。植毛する株数が1,000株といったようにさほど多くない場合は、今のうちに植毛を受けてもいいのではないかというのが当サイトの見解です。薄毛でない時間もできるだけ短くなります。
地方に住んでいて近くに植毛を行うクリニックがありません

植毛を行うクリニックは都市圏ばかりに集中しているという実態があります。地方に住んでいる人の中には、植毛手術を受けたくても都市圏のクリニックまでは物理的な距離があるとして様々な不安や疑問を持つ人も少なくないと思います。下記では、地方の人が都市圏のクリニックで植毛手術を受ける場合の流れや、地方の住んでいる人ならではの様々な疑問や不安について解説しています。
参考:地方に住んでいる人が植毛を受ける場合の流れ